映画『ゴーゴリ』と小説『ディカーニカ近郷夜話』

WOWOWでやってた3本立ての映画に
ゴーゴリとあったので
WOWOWのサイトでチェックしてみたら・・・

やはり文豪ニコライ・ゴーゴリ絡み!

あれ?
でも若き日のゴーゴリが主役で
ダーク・ファンタジー???

自分のイメージするゴーゴリはこのルックスw

美醜が表裏一体となってるような
ゴシックホラーの際どさに程遠いのだがwww

ところがYouTubeでトレーラーを見てみたら
ゴーゴリと似た髪型のイケメンが・・・

う~ん・・・

既にタイトルに「生け贄」とかある時点で
怖いシーンを夢で再現してしまう癖があるので
1人で観る勇気は湧かず
ダンナに一緒に観てもらったが
そんなに怖いシーンは無くて
ダークなれどファンタジー色が強くて
CGが美しく施されてて
凄惨な画面も無難に処理されてた^^;

それよりもストーリーが凝ってて
確かにファンタジー要素も満載なれど
結果的には理路整然としてて
溜飲が下がる作りに
2人共ハマってしまった!

いや、ロシア語で字幕だから
初回は完璧に文字を追って観てかなくちゃ
話が飛んでしまうってのもあって
じっくり鑑賞したのだけど
観終わった後には
もうすぐに2度目を観たくなってて
実際に翌日も観たのだが
ダンナは独りで3度目も観てた!!

『ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち』
『ゴーゴリII 魔女の呪いと妖怪ヴィーの召喚』
『ゴーゴリIII 蘇りし者たちと最後の戦い』

なんせ映画3本を連続して観るので
時間がかかるのだが
眠気も吹っ飛ぶ展開なのだ^^

1度観ればネタバレなのだが
だからこそ1度目では
犯人当人か共犯者と当たりを付けてて
それが全然的外れだったのは
自分はいったいどこで誤解したのか
確認したくなるというね^^;

通常、映像化された作品の原作は
都合よく書き換えられてて
著者が作品を通して訴えてるのと
真逆を表現してたりするコトさえあるし
著者は原作者のクレジットさえなかったりと
何かと無視されがちなのに
主役・・・ポカーン。(゚д゚;)

しかも検察官の立場から
事件の真相を読み解くのだけど
そもそもその事件=エピソードって
この映画では主人公の
「作家志望の検察官である若きゴーゴリ」が
後に小説に書いてたってワケで
パラドックスじゃねヽ(゚∀。)ノ

まあ歴史的事実としては
ゴーゴリは検察官でもなかったし
実際にあった事件を小説に仕立てたのでもなく
ウクライナ近郊の民話がネタ元なんだけどね

そう、原作は『ディカーニカ近郷夜話』で
kindleで¥99だったので
『ニコライ・ゴーゴリ作品集13作品合本版』を
ちょうど2年前の今頃購入して買って
ちまちまと読んでたのだが・・・

「あ、これって・・・?!」と思い当っても
ネタバレ的ガッカリ感はなく
むしろワクワク感倍増だったから
映画の大きな流れの中に組み込むのが
上手い、上手過ぎる、十万石まんじゅうかよって
鳥肌立った((((; ゜Д゜))) ガクガクブルブル

そして観れば観る程
脇役陣のそれぞれのクセの強さに
いちいちニンマリしてくるし
これは何度観ても飽きる気がせず
ハリウッド映画の100万倍は愉しめる(断言)

そう言えば
ロシアの作家の中で
ゴーゴリだけが異質な気がしてたのは
ウクライナ出身だとか
そういう些末な部分でなく
ゴシック・ホラーになり得るような要素が
鏤められてるからだったと納得ヽ(´▽`)/

しかもホフマン的な錯綜を
そのまま謎として終わらせずに
何らかの解答を与えて
観た後、溜飲が下がるのが素晴らしいし
近年観た大衆向け娯楽映画の中では
『キングスマン』のシリーズが秀逸だと思ってたけど
『ゴーゴリ』も同じレベルで
しかも自分の好みとしては僅差で『ゴーゴリ』だp(-_-+)q

PINK-LONGレ・ミゼラブル BBC