ヘロデの恐れとバプテスマのヨハネの死の事情
さて、国王ヘロデは、このすべての出来事を聞いて、ひどく当惑していた。
それは、ある人々が、
「ヨハネが死人の中からよみがえったのだ。」
と言い、ほかの人々は、
「エリヤが現れたのだ。」
と言い、さらに別の人々は、
「昔の預言者のひとりがよみがえったのだ。」
と言っていたからである。
ヘロデは言った。
「ヨハネなら、私が首をはねたのだ。
そうしたことがうわさされているこの人は、いったいだれなのだろう。」
ヘロデはイエスに会ってみようとした。
ピーテル・ブリューゲルの『説教をする洗礼者ヨハネ』