映画『マイケル・コリンズ』

『マイケル・コリンズ』は
特別版のDVDを持ってるくらいだから
好きな映画で何度も観てるのは言うまでもなく^^

しかし先に断っておくと
これはアイルランド近代史の断片で
出てくる場面は1916年~1922年の数年間だが
包括してる内容は700年前に遡り現代に至るるる~

主役のマイケル・コリンズは
確かにアイルランド独立の英雄と言えるも
その功績が称えられるべき正義なのかどうか・・・?

観終わった際に胸の空く歴史大作ではなく
『水戸黄門』の如き勧善懲悪で気分爽快になる人には
全く不向きだ(゚ぺ;)ぬぬ

主役を演じたのはリーアム・ニーソンで
相手役がジュリア・ロバーツ
三角関係に陥る親友はエイダン・クイン

そしてネタバレになるが
最後にマイケル・コリンズを暗殺する青年は
当時17、18歳だったであろう
ジョナサン・リース=マイヤーズ

ジュリア・ロバーツは好きな女優ではあるも
『プリティ・ウーマン』の印象が強くて
血生臭い戦いの先陣に身を置く男が
心の拠り所とする女性としては
どうにもしっくりこなくて
最初の数回は凄く違和感があった^^;

でもそれはそもそもの設定がどうかしてるから
彼女に対してもなんだかな~と思ってしまったのだ

2人の男の間で美女は揺れ動き
最終的には両人から悲しく身を引くのが
浮世の常であったりするのだが
彼女はあえて片方を選んで
はっきりと意思表示するのだった

選んだ相手にそれを告げるのも
選べなかった相手にそれを告げるのも
どちらもキツイだろうて?!

ましてやこの時代背景と考え合わせると
彼女の潔さはあまりにも美しい!

恋愛は見せ掛けの成就でなく
ひたむきに気持ちを全うするコトだ!!

何度も観てる内には
途中でそんな想いにかられながらも
やはりこの映画のテーマは恋愛ではなく
植民支配とそれに付随する闘争だ

英国当局の正規軍が
愛国民間人を襲撃するのに対して
愛国義勇軍はテロ行為に訴え続けたが
それを先導してきたコリンズこそが
”とりあえずの和平”を望み調印

しかし後にアイルランド共和国大統領となるデヴァレラは
完全独立を一歩も譲る気はなかったので
”とりあえず”の和平には不満で
邪魔なコリンズは暗殺され
あくまでも武力に訴え続けた。(゚д゚lll)ギャボ

民衆が望むのはまず平和であって
ましてや同胞が殺し合うなんて誰も望んでおらず
テロ行為に辟易してたコリンズだからこそ
それが痛いほどわかってたのだろうに(-_-;)

ちなみにデヴァレラはアラン・リックマン

・・・とこの記事を書いてた時(2005年)
IRA(アイルランド共和軍暫定派)が
やっと武装放棄したのだった^^;