お気に召すまま:Any Way You Want It ☆ As You Like It

『お気に召すまま』

そう、自分の友達なら100%の確率で
Journeyの『Any Way You Want It』がピンとくるに違いなく
この曲を5/3(金)のセッションで歌うので
スマホに曲をダウンロードして
それを聴きながら、坪内逍遥をググってみるるる~

そこでなぜ坪内逍遥なのかって
『お気に召すまま』なる古式ゆかしい表現の邦題の元ネタは
シェイクスピアの『As You Like It』の坪内逍遥訳で
当時のレコード会社の担当者はこれを拝借したのだろうが
担当者は英文科出身だったのかね?

まあ自分も元ネタだとまでは知ってたが
そうと知ったのもローレンス・オリヴィエ主演の映画だったからだし
かと言って、その映画を観たワケでもなければ
原作のシェイクスピアの『お気に召すまま』も未読だがねw

更に坪内逍遥も今まで著書を何一つ読んでおらずだが
アリストテレスのペリパトス派(逍遥派)なので
「逍遥」の名だけはちょっと気になってた

結果的には坪内逍遥の名の由来は中国古典の「逍遥遊」だったが
そうと調べてる間に驚いたのは
これまで明治時代の文筆家、くらいの認識でいたら
生まれたのは安政5年って、江戸時代だった。(´д`;)ギャボ

しかも安政5年=1858年てコトは
1853年のペリー来航のわずか5年後なのだよ!

鎖国なんて遠~い昔に思えるのだが
要するに開国後まもなくして
シェイクスピアの本邦初訳を手がけた御仁なのだな。(゚д゚lll)ギャボ

それから1世紀を経て
まさかアメリカのバンドの曲名の邦題として使われるとは
夢にも思ってなかっただろうてヽ(゚∀。)ノ

ここまで調べてから
GWで多少なりともヨユーがあったからだろうが
昭和初期の訳でも旧仮名遣いや文語体に興奮する性質なので
江戸にほど近い明治の訳がどんなモノなのか
坪内逍遥訳に俄然、興味が湧いたw

そこでまず、青空文庫を探してみたが
リストにはあってもまだ作業中で
しつこくくどくググってみたトコロ
PD書庫にまさに坪内逍遥訳の『As You Like It』があった

しかも『お氣に召すまゝ』で「氣」の字と「ゝ」の字にぐっと
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !

このWEBページをEvernoteにクリップして
タブレット端末からから読んでみたが
冒頭の登場人物のページからして打たれた!!

ヂュークヰーズ(ジェイクイズ)
オリワ゛ー(オリヴァー)

ウヰスキーの「ヰ」はまだしも、「ワ」に濁点て・・・バタリ ゙〓■●゙

名前を見てるだけでも鼻血が出そうな嬉しい仮名遣いだが
ヂュークヰーズの役ドコロがまた゚+.(・∀・)゚+.゚イイ
「謫居中の前公爵に隨侍せる貴族」ですと?!

謫居(たっきょ)は今で言う引き籠りで
隨侍(ずいじ)は「随時」や「随所」にも使われてる通り
いつでもの意、なので、いつでも侍う=お供
要するにヒッキーの前公爵のお供をしてる貴族だが
それにしてもおかしいのはチャールズの「新公爵の抱へ力士」って
り・・・力士(゚ ゚;)???

お気に召すまま

そしてウィリヤムは「田舎娘オードリーに戀慕せる田舎青年」とか
恋慕・・・恋心を募らせる、しかも恋の字が旧字で
まさしく「いとしい、いとしいと気持ち

゚+.(・∀・)゚+.゚イイ

日本人でよかったと思うのは
こうして自国の言葉の美しさを堪能してる時だ

今時、マンガ以外の本を読んでる若者自体が少なかろうが
それにも増して旧仮名遣いや古文、雅文といった美しい日本語は
読まれなくなってるのだろうか、だろうな・・・

そんな一部始終の間に母親はテレビで映画を観てたが
これが『恋におちたシェイクスピア』で
自分も横目で流し観してたら
なかなかおもしろかったがとても微妙な映画だった

どこまでがフィクションなのかわかりづらくて
ずっと頭から?マークを放出しながら、もやもやしっぱなしなのだ
実在の登場人物が多いのだが
脚色され過ぎで、わざとらしさが鼻につくのだよ(;つД`)