ギリシア・ローマ神話

文庫クセジュ ギリシア神話

ギリシア神話〔ピエール・グリマル / 高津春繁訳〕
    【序説】
  • 古代ギリシア人と神話
    【第1章】
  • 神話とその集成
    【第2章】
  • 神々の誕生
    【第3章】
  • オリュムポスの神々
    【第4章】
  • 英雄伝説
    【第5章】
  • 伝説の生態
    【第6章】
  • 神と近代科学
訳者あとがき
索引

文庫クセジュ『ギリシア神話』

「ギリシア神話」と冠してる本は
自分が所有してるだけでもたくさんあるが
その扱い方によって
初心者用かヲタ好きするか2分し易く
基本的には以下の3種だろう

【1】古い時代に口承されたままを書き留めた文献
【2】【1】を系統立てて編纂し直した再話
【3】エピソードの概略や解釈



【1】の邦訳があったら
自分はとりあえず読んでみたいが
それはギリシア神話が本来口承文学なので
異説が際限なく存在するためだ
数冊読んだだけでは挿話の側面しかわからず
解釈も勘違いや見当違いに陥り易い。(´д`;)ギャボ

【2】は資料としての使い易さが大切なので
索引と参考にした原典や参照すべき関連書籍の一覧必須
本文中では著者の思い込みで筋を追うだけより
異説も交えての解説もあるのが望ましいp(-_-+)q

【3】に当たるのが文庫クセジュの『ギリシア神話』



そもそも「ギリシア神話」って何なのか
そんな根源的な部分で
なるほど~と誰がどう読んでも頷けるような
概要まであるのは稀有だが
文庫クセジュの『ギリシア神話』は
まさしくそんな珍しい1冊

☆本文140ページの文庫本で読み易い

持ち歩くのに最適な文庫本だが
140ページは数時間で一気読みも可能だ

また構成が秀逸(次項に詳述)で
1つのエピソードに対してせいぜい数行なのも
飽きる前に次に進めてしまうので
読み易さに一役買ってると思われるが
物足りなさは否めぬ(-_-;)

☆構成が秀逸

初心者でも序章と第1章を読めば
ギリシア神話の全貌が見えてくるし
第2章以降は親しみを持って楽しめるし
第5章と第6章での考察に
頷きながら読み終わってみれば
すっかりギリシア神話ファン、みたいな?!

何よりトロイ戦争がよくまとまってると感じたし
アポロドーロスの『ギリシア神話』についての
突っ込みも゚+.(・∀・)゚+.゚イイw

でもとりわけ第1章での
さりげなく入ってた次の一文がツボったヽ(゚∀。)ノ

ヘラクレスがオムパレ(オンファレ)の奴隷であった



☆安価(1,000円弱)で求め易い

初心者がお試しに買うのにも
躊躇し難い金額なのぱ+.(・∀・)゚+.゚イイ

☆訳注が簡潔明瞭

これは訳者(高津春繁)が一般的な日本人の
ギリシア神話の知識レベルと興味度合いを意識して
難解に感じるような瑣末な部分は
端折ってしまってるのでは?

立派に書かれてはいるが気楽に読める本にしたい


これは「訳者あとがき」で
著者グリマル(※)の執筆時の心情を推察してて
その通りの仕上がりなのだった
1912年生まれのフランス人ピエール・グリマルはソルボンヌ大学教授で
古代ギリシア・ローマに関する著書を多数出版してる


☆索引付きで便利

簡易資料としても使い易い
ヲタ的には項目自体が少な過ぎなのは
本文からしたら物理的に仕方あるまいて。(゚д゚lll)ギャボ

☆・・・結論・・・☆

ギリシア神話でオススメの1冊を選べと言われたら
これを選ぶであろう!
しかも1953年初版発行なのだが
半世紀以上経った今読んでも遜色が無く!!