筑摩世界文学大系
筑摩世界文学大系【15/20】デフォー スウィフト
ロビンソン・クルーソーの生涯と冒険〔デフォー / 平井正穂訳〕
ペスト〔デフォー / 平井正穂訳〕
ガリヴァ旅行記〔スウィフト / 中野好夫訳〕
デフォーについて〔プリチェット / 丸谷才一訳〕
ジョナサン・スウィフト〔オルダス・ハックスリ / 永川玲二訳〕
解説〔平井正穂〕
年譜
ガリヴァー旅行記
Travels into Several Remote Nations of the World in Four Parts by Lemuel Gulliver
これは『ガリヴァー旅行記』の原題だが
訳すと「レミュエル・ガリヴァーの4度に渡る
いくつかの遠く離れた世界の諸国家への旅」となり
つまりガリヴァーは4回渡航してるのだ
1回目 リリパット
2回目 ブロブディンナグ
3回目 ラピュータ、バルニバービ、ラグナグ、グラブダブドリッブ、日本
4回目 フウイヌム
これらがそのまま1巻~4巻になってて
映画になったりするのは
たいてい1巻のみかもしくは2巻までで
だから小人の国≪リリパット≫でのお馴染みの捕縛された姿が
ガリヴァーのイメージなのだろう^^;
≪リリパット≫
それでも次の引用などは
現代の日本でも使える皮肉だろう
これは小人国≪リリパット≫での政府のあり方についてだが
重職に就く人間に大切なのは
才能や技能よりも徳性に秀でてるコトだそうだ
しかし後半にあるように
「人間だれでも国務に当るくらいはできる」ので
要するにわざわざ優秀な人間がではなく
徳義のある人間=悪意を抱かナイ人間ならば
それで十分だってワケだ
庶民から巻き上げたり貪ったりと
悪知恵を働かすような輩より
とにかく人の好い人物ならその方が゚+.(・∀・)゚+.゚イイとな
だいたいどの民族においても
武力か奸智によって重職は牛耳られてるから
皮肉が効いてるな><
≪ブロブディンナグ≫
続く巨人の国≪ブロブディンナグ≫も
≪リリパット≫同様に素晴らしい国だった
だからガリヴァーは国王と対談する際に
自身の故郷の英国を(如いては自分の存在を)
なんとかして国王に認めてもらいたくて
故国がどれほど素晴しいかを
つまり大英帝国の優れた点を列挙するのだが
結果的には絶賛されるドコロか蔑まれた。(´д`;)ギャボ
この辺りの皮肉たっぷりな展開は
スウィフトの大英帝国に対する失望が
良く表れてると思う
なんせガリヴァーは
「立派に弁証できる能力が欲しい」として
古代ギリシアのデモステネスや
ローマのキケロほどに
弁論術に長けてたら・・・などと切望するのだからしてw
付け加えると
アメリカについて
きっぱり【植民地】と言い切ってるのも
時代を感じ取れて興味深いね
≪ラピュタ≫
自分は思索する遊行者である故
思索に没頭するのが何よりも愉しみではあるが
それに専念するワケには行かナイ
1日の殆どを思索に耽って過ごすコトには憧れるが
日常生活に支障をきたすほど
のめり込むのは怖い気が(意外と真面目なのだ)
ところが≪ラピュタ≫では
妻の浮気現場を目の当たりにしても
気付かナイくらい思索に集中し続けてるらしいし
或いはそうと気付いてもお咎めナシなのは
思索を邪魔されたくナイからですとヽ(゚∀。)ノ
せっかく人間として知能を持って生まれてきたからには
思索に耽溺する至福を味わいたい
と思う反面
せっかく生物の一種として生殖機能を携えて生まれたのだから
思索してて子孫を残す作業がおざなりなのはマズイ
とも思う
だからって
生殖機能喪失後なら一向に構わナイのかと言えば
現実逃避でなく現実と向き合うための思索は大切だが
思索の末に深淵に辿り着いてしまうと
魂の所在は現実から遠のいてしまってるから
やはりそこが社会的生物としては厄介なのだよな(-_-;)
あれ?
思索中に魂が現実から遠のいて
深淵を浮遊するサマを
この浮島ラピュタに例えてるのだろうか???
ところで≪ラピュタ≫にて
数学(天文学)と音楽によって解き明かされる世界観は
ピュタゴラスの比喩かと思いきや
解説によればニュートンらすぃ
≪グラブダブドリップ≫
『ガリヴァー旅行記』の中でヲタ的に1番好きな部分が
この魔法の島で死者が蘇って真実を話す場面だ
アレクサンドロス大王が
と名誉にかけて断言するのだが
それよりももっと断言して欲しかったのは
ヘファイスティオン(ヘパイスティオン)との
間柄についてだ!
【糸吉男昏】してたってその口から言ってくれ~!!
死因にしたって
呑み過ぎてしまったのは
ヘファイスティオンを愛してたからだろう?!
それにしても死因が毒殺なのかどうか
なんてのは本人に聞く話でもナイよな?
だいたいなんで本人が断言できるんだ???
と、そういう笑いを誘ってなのか?!
またローマの元老院が大議事堂に集ったのと
末代の議会を見た際の感想が
実際には元老院もたいしたコトなかったと思うが
政治家は多かれ少なかれ簒奪者なのだから
追い剥ぎってのは最も近い気が(-_-;)
≪フウイヌム≫
金持ちの子息の憂鬱症の特効薬が勤労であるのは
今も昔も変わらナイのだなヽ(゚∀。)ノ
⇒筑摩世界文学大系【15/20】デフォー スウィフト
これは『ガリヴァー旅行記』の原題だが
訳すと「レミュエル・ガリヴァーの4度に渡る
いくつかの遠く離れた世界の諸国家への旅」となり
つまりガリヴァーは4回渡航してるのだ
1回目 リリパット
2回目 ブロブディンナグ
3回目 ラピュータ、バルニバービ、ラグナグ、グラブダブドリッブ、日本
4回目 フウイヌム
これらがそのまま1巻~4巻になってて
映画になったりするのは
たいてい1巻のみかもしくは2巻までで
だから小人の国≪リリパット≫でのお馴染みの捕縛された姿が
ガリヴァーのイメージなのだろう^^;
≪リリパット≫
それでも次の引用などは
現代の日本でも使える皮肉だろう
真実、正義、中庸、そういったものはだれにもできることである、ただ経験、善意という助けを得て、こうした諸徳を実践さえすれば、とくに、研究、学問の要る方面は別であるが、そうでなければ人間だれでも国務に当るくらいはできるのである。それに反して徳義の欠乏はとうてい智能の優秀さなどで補えるものではないから、そういった危険な人間の手に公職を委ねるなどはもっての外である。
これは小人国≪リリパット≫での政府のあり方についてだが
重職に就く人間に大切なのは
才能や技能よりも徳性に秀でてるコトだそうだ
しかし後半にあるように
「人間だれでも国務に当るくらいはできる」ので
要するにわざわざ優秀な人間がではなく
徳義のある人間=悪意を抱かナイ人間ならば
それで十分だってワケだ
庶民から巻き上げたり貪ったりと
悪知恵を働かすような輩より
とにかく人の好い人物ならその方が゚+.(・∀・)゚+.゚イイとな
だいたいどの民族においても
武力か奸智によって重職は牛耳られてるから
皮肉が効いてるな><
≪ブロブディンナグ≫
続く巨人の国≪ブロブディンナグ≫も
≪リリパット≫同様に素晴らしい国だった
だからガリヴァーは国王と対談する際に
自身の故郷の英国を(如いては自分の存在を)
なんとかして国王に認めてもらいたくて
故国がどれほど素晴しいかを
つまり大英帝国の優れた点を列挙するのだが
結果的には絶賛されるドコロか蔑まれた。(´д`;)ギャボ
この辺りの皮肉たっぷりな展開は
スウィフトの大英帝国に対する失望が
良く表れてると思う
なんせガリヴァーは
「立派に弁証できる能力が欲しい」として
古代ギリシアのデモステネスや
ローマのキケロほどに
弁論術に長けてたら・・・などと切望するのだからしてw
付け加えると
アメリカについて
きっぱり【植民地】と言い切ってるのも
時代を感じ取れて興味深いね
≪ラピュタ≫
自分は思索する遊行者である故
思索に没頭するのが何よりも愉しみではあるが
それに専念するワケには行かナイ
1日の殆どを思索に耽って過ごすコトには憧れるが
日常生活に支障をきたすほど
のめり込むのは怖い気が(意外と真面目なのだ)
ところが≪ラピュタ≫では
妻の浮気現場を目の当たりにしても
気付かナイくらい思索に集中し続けてるらしいし
或いはそうと気付いてもお咎めナシなのは
思索を邪魔されたくナイからですとヽ(゚∀。)ノ
せっかく人間として知能を持って生まれてきたからには
思索に耽溺する至福を味わいたい
と思う反面
せっかく生物の一種として生殖機能を携えて生まれたのだから
思索してて子孫を残す作業がおざなりなのはマズイ
とも思う
だからって
生殖機能喪失後なら一向に構わナイのかと言えば
現実逃避でなく現実と向き合うための思索は大切だが
思索の末に深淵に辿り着いてしまうと
魂の所在は現実から遠のいてしまってるから
やはりそこが社会的生物としては厄介なのだよな(-_-;)
あれ?
思索中に魂が現実から遠のいて
深淵を浮遊するサマを
この浮島ラピュタに例えてるのだろうか???
ところで≪ラピュタ≫にて
数学(天文学)と音楽によって解き明かされる世界観は
ピュタゴラスの比喩かと思いきや
解説によればニュートンらすぃ
≪グラブダブドリップ≫
『ガリヴァー旅行記』の中でヲタ的に1番好きな部分が
この魔法の島で死者が蘇って真実を話す場面だ
アレクサンドロス大王が
自分の死因は毒殺ではなくて、飲みすぎからの熱病だ
と名誉にかけて断言するのだが
それよりももっと断言して欲しかったのは
ヘファイスティオン(ヘパイスティオン)との
間柄についてだ!
【糸吉男昏】してたってその口から言ってくれ~!!
死因にしたって
呑み過ぎてしまったのは
ヘファイスティオンを愛してたからだろう?!
それにしても死因が毒殺なのかどうか
なんてのは本人に聞く話でもナイよな?
だいたいなんで本人が断言できるんだ???
と、そういう笑いを誘ってなのか?!
またローマの元老院が大議事堂に集ったのと
末代の議会を見た際の感想が
前者は英雄と半神の集会のように見え
後者は行商人、スリ、追い剥ぎ、無頼漢に見えた
実際には元老院もたいしたコトなかったと思うが
政治家は多かれ少なかれ簒奪者なのだから
追い剥ぎってのは最も近い気が(-_-;)
≪フウイヌム≫
ヤフーという奴は、ときどき気が変になるらしく、するとただ隅っこに引っこんでしまい、寝転がって、吠えたり、唸ったり、誰かそばへでも近づこうものなら、たちまち蹴飛ばしてしまう。まだ年も若いし、肉づきもよろしい。別に食べ物が欲しいわけでもない、いったいどこが悪いのだか、召使たちにもさっぱり解らないのだという。ところがそうした場合、唯一の治療法は、無理にどんどん働かせることである。するとたちまちケロリとなってしまうのである。
金持ちの子息の憂鬱症の特効薬が勤労であるのは
今も昔も変わらナイのだなヽ(゚∀。)ノ
⇒筑摩世界文学大系【15/20】デフォー スウィフト