モーパッサン
岩波文庫 水の上
水の上〔モーパッサン / 吉江喬松、桜井成夫訳〕
- 1.錨はあげられた
- 黎明の静寂
- 出帆準備
- アルプス氷河の曙光
- 艇長ベルナール
- 彼の義弟レーモン
- エストレルの艶美な姿
- レランの島々
- 海上の孤独の喜び
- 「海の支配者」風
- サン・トノラ島
- パガニーニの遺骸
- カンヌの投錨地
- 2.カンヌ
- パリ貴婦人間の音楽家への愛好
- 文士の追求
- 詩人と小説家
- ラ・クロワゼットの遊歩場
- ヨーロッパの花の墓場
- ばらの花に飾られる「死」の女王
- 海上より見たる夜の町
- 共同食卓での会話
- 神に関する概念
- 人間の快楽
- 万物の単調無変化
- 人間の無力
- 芸術観
- 絵画と文芸
- 芸術に対する要求
- 海上の孤独と虚無観
- バゼーヌ将軍の脱走譚
- フランス艦隊
- 戦争論
- 3.アゲエ(一)
- 空漠たる夜の海の沈黙
- 夜間海上の幻
- 万物の卑俗に対する嫌悪の情
- 万物に対する獣的な享楽
- 本能の生活
- 美しいアゲエ湾
- 山頂にて見たる恋人らの姿
- 心をそそられる光景
- 湾上の新月
- 岸辺に立つ恋の二人
- 月光の神秘力
- 月光と詩人
- 4.アゲエ(二)
- 心中の叫び声
- 絶望と苛責と悔恨
- 作家の第二視覚
- 文士の心理
- 二つの魂
- 心の二重性
- 陰惨な日の思い出
- 街上の老婆
- 雨中の遊猟
- 小屋のなかの病人母子
- 東方の国の楽しい生活
- 翼ある夢想
- 海上の釣の楽しみ
- 地中海の美しい魚
- エーテルの強い力
- 意識の異常な働き
- 想念の戦場
- 不可抗力を持つ優越者
- 5.サン・ラファエル
- 教会前の群集
- 人間の醜悪
- 原始人の壮美
- 群集心理
- チェスターフィールド卿の手紙
- 隠れ沼
- 夕陽の神秘
- 冷血動物
- 6.サン・トロペ
- 湾内の風と疾走
- モール人の国
- 地中海土地会社
- サン・トロペの町
- 老水夫たち
- 二人の老書記
- いわゆる「牢獄の生活」
- 手紙に対する嫌悪と恐れ
- 世上の交際
- 孤独の悩み
- 商店外交員の会話
- フランス人のタイプ
- 変通自在
- 婦人に対する慇懃の情
- 談話とは何か
- 機智
- 歴史上の実例
- 男女の差別
- 7.ラ・ヴェルヌ修道院
- 水流の自在な姿
- 穴の中の人間の生活
- 隠者
- 森林中の不思議な老夫婦
- 貴族の娘と下士官との恋
- ラ・ヴェルヌ修道院
- 山谿と大樹林の光景
- 廃墟の感じ
- 森林の悲劇
- 老妻の死
- 8.モンテ・カルロ
- 電報に接した心持
- 外洋の巨浪
- ボート波にさらわる
- モナコ公国
- 寛大な裁判
- 殺人事件
- 犯人への年金附与
- 王城とカジノ
- 賭博者の群
- アゲエ湾で見たる恋人たち
- 終結
訳注
『水の上』とモーパッサンの晩年〔吉江喬松〕
新訳の後に〔山内義雄〕